砂丘を越えた先に、白い幻のような四つの尖塔(ミナレット)が姿を現すと、隊列のそこかしこから、フラ・タンジールと歓呼する声が聞こえた。
麗しの(フラ)タンジール。
あの都市に棲む黒エルフの民が、故郷を讃えるため唱える祈りのような言葉だった。
2008年6月16日月曜日
2008年6月8日日曜日
カルテット番外編「北辺の狼」を掲載。本編39章(第2幕結末)まで読了推奨。
シュレーの幼年時代の物語です。完結済み。
天幕の中を区切るために吊るされた幕が、かすかに揺れている。
つい今しがた、念入りに炉をかきたてたので、暖められた空気が動きはじめたのだろう。
幕一枚で仕切られただけの向こう側を透かし見たい気持ちで、シュレーは煤けて薄汚れた山羊革の幕をじっと見つめた。
シュレーの幼年時代の物語です。完結済み。
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