2008年7月11日金曜日

番外編「新星の守護者」を掲載。本編39章、番外編「紫煙蝶」読了推奨。
 鈍い赤に彩られた広間には、息を呑むような沈黙が満ちていた。
 常日頃には、どこか気楽なざわめきや楽の音が、いずこからともなく漏れ聞こえているものだったが、今は全てが身をひそめたように静まりかえっている。
 宮廷序列によって決められた席に、一族の者たちが座しているのを、リューズは見渡した。

スィグルが人質に選ばれた、くじ引きの話。でもスィグルはちょい役でパパの成長物語みたいに。双子の弟のほうが出てきます。

2008年7月3日木曜日

第64章「諍う天使」を掲載。R15相当の残酷描写があります。
 冷たい床の感触を、シュレーは素足の足指で確かめた。
 荘厳な白で満たされた大聖堂には、凍るような空気と、大勢の呼気に温められた熱気が、混ざり合わないまま絡み合っている。
ジャンク品な番外編「魔法のランプ」を掲載。本編第2幕まで読了推奨。
「痛って!」
 部屋を出るなり、正体のわからないものを踏んづけてしまい、イルスは踏み込みかけた足のやり場がなくなって、よろめいた。裸足のままの爪先に、するどい痛みがあった。
イルスが寮を散らかすスィグルがイヤんなって、同居人を変えてくれる魔法のランプを借りる話。そんなアホ設定なのに内容は無駄にシリアスです。作者が書きたいから書きましたが、正伝ではありません。
キャラ座談会「その夜、ダージは静かに流れず」を掲載。番外編「紫煙蝶」読了推奨。後書き代わりに。
ジェレフ「やあどうも、みんな番外編「紫煙蝶」お疲れさんでした」
スィグル「ジェレフ……」
イルス「ついさっき死んだばっかりなんじゃあ……?」
ジェレフ「立ってるキャラは死んでも使え、が、ここの作者のモットーだから」
本編の先行きについても言及する内容ですので、知りたくない方には不向きです。
カルテット番外編「深淵」を掲載。番外編「紫煙蝶」読了推奨。
 墓所には無彩色の闇が広がっていた。
 迷宮のように曲がりくねる通路が、いくつもの部屋を結び、一点の光明もない地下の真の暗闇の中を、蛇のように這い回っている。
「紫煙蝶」の裏話にあたる、もうひとつの物語。