「名前を考えた?」
どことなく、呆れたふうなヘレンの声でそう問われて、ヘンリックは口に入れかけていた夕食の肉を宙に浮かせた。
これと連作にあたるもう一作。
番外編「海より来る者」を掲載。本編39章、番外編「木剣の時代」読了推奨。
気がつくと、うとうとと眠っていた。
ふと何かの気配を感じ、目がさめて、ヘンリックは自分の隣で眠っているヘレンの背中を、やんわりと抱き直した。
ヘレンは夜会から戻った礼服のままで、いつも彼女が子供たちと寝ている寝台のうえに、横になっていた。
イルスの親の話です。ちびっこイルスも登場。「木剣の時代」ではまだ胎児ですが……。